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町家生活 学生いかが

2009年12月21日

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手前が玄関脇にある和室の個室。奥にはシステムキッチンを備えた共有スペースや坪庭がある=上京区

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古いはりをそのまま残した2階の個室。奥の窓をあければ、1階の共有スペースをのぞくことができる=上京区

   3人用に改装「地域活性化を」

 明治後期に建てられた京町家を改装して、3人で共同で暮らす女子学生専用のコレクティブ京町家「こまちや」(上京区新出水通千本東入)が完成し、19日に内覧会があった。ワンルームマンションなどに住み、地域と隔絶されがちな大学生に、伝統的な町家建築に住みながら地域生活に参加する機会を提供するのが狙い。来春からの入居を予定しており、20日も午後1〜5時に内覧会がある。

 町家(30坪)は、風呂やトイレ、キッチン、2階まで吹き抜けになった居間、坪庭などの共有スペースと、3室の独立した個室を備える。近くの山中油店が所有する10軒長屋のうちの1軒を改装した。

 借り主の高齢化が進み、最近は空室も目立っていたことから、常務取締役の浅原孝さん(52)が「若い人に住んでもらい、京都の伝統建築と町中の暮らしを伝えていくきっかけにできないか」と発案。立命館大産業社会学部の乾亨教授に呼びかけ、町家の改築を多く手がける田原工務店とも協力して企画した。

 企画には乾教授の呼びかけで学生13人も参加。アンケートや見学を重ね、家賃の相場や学生が好む部屋のデザインなどを研究したり、IHヒーターを3口備えたシステムキッチンやLAN設備など、現代の学生が必要とする設備を提案したりした。一方、ベンガラ格子、虫籠(むしこ)窓など町家ならではの造りを活用し、柿渋や荏油(えあぶら)などの自然塗料を使用する伝統工法にもこだわり、町家らしさを残した。

 乾教授は「地域との交流が薄くなりがちなワンルームマンションに対し、地元の人は不安を抱える一方、そこに住む若い学生が地域に参加してくれれば活気づくとの期待もある。先行事例としておもしろい取り組み」と期待する。入居する学生には町内会への加入を勧め、町中での暮らしを体感してもらうつもりだ。来春の進学を目指し、19日の内覧会に参加した額田聖菜さん(19)は「町家の雰囲気を残しつつ、板間の個室があったり、設備が整っていたりして住みやすそう」と話した。

 今回の募集は3人のみだが、今後、入居者教育や管理面で大学と連携しての取り組みも検討している。家賃と共益費は1人7万円という。問い合わせは、山中油店(075・841・8537)へ。

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